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ここでいう本能とは、「好み」を作り出し、「どうしたいのか」を理性に伝える心の部分を指します。本能の基準は好きか嫌いかです。 そして本能による反応は、不安、恐怖、欲望、衝動などのあらゆる感情です。 さらに女性が、ずっとずっと手に入らなければ、ついに本能がギブアップすることもあります。そのとき、スイッチがカチッと切り替わってしまいます。 理性が「彼女じゃなくて目の前にいる別の女性で同じ成果を得られますよ」とか「努力したところで彼女は永遠に手に入りません。その努力は無駄ですよ」などと本能に語りかけ、それもそうだと本能が納得するのです。 本能は手に入らないものにしか興味はなく、目の前の問題にしか興味はないのです。問題が解決すると、それを忘れてしまうのです。
本能は手に入った女性を目の前にしたとき、退屈感や倦怠感という反応を理性に発します。そして手に入っていない別の女性の前で、切なさという本能を発するかもしれません。 この感情という反応を受けた理性は、手に入った女性と別れることによって起きる危険を本能に伝えながら、新しい女性を手に入れる戦略を考えます。 彼女に責められることなく新しい女性を手に入れるにはどうするか、という複雑な命題を解こうとします。そのようにして理性が解いた答えは多くの場合、世間でありふれた行動や言葉となります。 たとえば、それが二股や浮気ということになるかもしれません。 彼女が彼にダメ出しをすれば、そこに本能は危険を感じます。 自分の生き方を否定されるというのは、本能にとってとても危険的なことなのです。 そこで不安感や罪悪感という感情を通じて、理性に自分を守れと言います。理性はそれにしたがい、あるときは女性にダメ出しをされないように努力させ、あるときは自分や相手に言い訳をつくります。あるいはその状態から逃れるために、その女性との別れを決意します。 このように人の行動は、本能と理性がやり取りをしています。本能は理性に好みのものを手に入れたい、好みではないものから逃げ出したいと伝え、理性は本能に戦略と分析を与えます。それが人を行動させているのです。 そして、この本能と理性は、子孫繁栄と自己実現のために存在しているのです。 本能は、その二つの存在のために感情を作り出し、理性は論理的な思考を作ります。 しかし、その論理的な思考は、本能のつくる目的を果たす戦略であるため、本能に得か損かの情報を与えるためだけに存在しています。
★ 彼すら自覚していない「彼の本能」に気に入られることが、あなたが彼を好きにさせるには重要となります。 そのためには、本能が反応する感情を知ることが大切です。 「彼に今、どのような感情が起きているのか」を知ることが重要です。彼があなたに罪悪感を感じているとするなら、あなたは彼に罪悪感を感じさせなくする必要があります。そうすることで、彼はあなたに居心地のよさを感じるでしょう。 彼があなたを手に入れたと感じ、忘れているのなら、「手に入っていない」という不安感を彼の本能に味わわせる必要があります。 本能はとても単純です。犬や猫、馬となんの違いもありません。非常に単純な好みと癖をもっています。 ★ 本能の癖と好みを知ることで、本能に気に入られることが可能となります。 彼の理性に気に入られることも重要です。彼の理性は、この世界を歪んだ形で彼に見せています。歪ませているのは、彼のこれまでの生きてきた戦略である「世界観」です。 彼にとって、何が得で何が損なのだろう? 彼にとってあなたは得なのか損なのか? あなたがどうなれば彼はあなたに得を感じるのだろうか? 理性は戦略を練ります。しかしながら、その戦略もだいたいはいくつかのカテゴリーに分類されます。たとえば、男性が女性を得る方法、男性と女性の付き合い方、男性が女性から離れるときの行動は、極めて限定された方法に集約されます。 ★ 彼の本能を知り、彼の理性を知ったなら、最後は本能と理性の会話のパターンを知ることも重要となるでしょう。 本能に強く支配され、衝動的に振る舞うのか? 女性をあきらめるときはどのような言葉を理性が本能に話し、本能は納得するのか? 彼の理性と本能のチームは、何が譲れて何が譲れないのだろうか? 本能と理性、そして相互の関わり合いが見えてくると、彼を簡単にイメージできるはずです。彼がそのイメージから外れることはないでしょう。なぜなら、彼の本能と理性の会話は彼そのものだからです。 これらが本当に分かるようになると、男心を知った達人と言えるでしょう。
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